スウェーデン人と国際結婚をされ、首都ストックホルムに住んで13年になる患者様が来院されました。
虫歯になり、ストックホルム市内の歯科医院に行ったところ、
3軒とも左下第1大臼歯(6番)を「抜歯!」 と診断。
インプラント治療を勧められたそうですが、
治療方針に納得できず、当院ホームページを見つけ、
遠路遥々、来院されました。
当院で精査したところ、
歯肉縁下深く・広範囲に「虫歯」が広がっていました。
当院にて、『歯周外科』・『根管治療』の後、
『 イレクトボンディングコア』と
『オールセラミッククラウン』 で無事に修復いたしました。
なお、前後の歯の イレクトボンディングは、
スウェーデンで治療されたそうです。
色調、歯との境目の 段差など不自然な箇所が目立ち、
かみ合わせ(咬合)や適合にも不安が残る仕上がりだと感じました。
抜歯は歯の死刑宣告に等しく、抜いてしまった歯や、
削ってしまった歯は、二度と元に戻すことができま せん。
私は、歯科医になって 33年間、歯科医の本分として
「健全な歯はできるだけ残す。安易な抜歯は せず、歯を長持ちさせる」ことを
目指して治療を行なってきました。
これからも、その方針がぶれることは ありません。
歯科医療の先進国として名高いスウェーデンですが、今回の症例を診る限り、
「スウェーデン、お前もか」
の複雑な心境です。
世界の流れが【抜歯→インプラント】ならば、
当院は【最後の砦】として頑張ります。