キッチンや浴室の「排水口」の中を覗いたことはありますか?
恐る恐る、「排水口」のフタを開けてみると、そこには、白〜茶色の「フワフワ・ヌメヌメ汚れ」が、排水トラップ内部を覆い尽くしていますね。
生臭い悪臭もたまりません。
細菌(バイ菌)が、排水トラップ内部で、大量繁殖しているのが原因です。
つまり、細菌(バイ菌)にとっては、ジメジメして、栄養豊富な「排水トラップ内部」は、パラダイス(楽園)!なのです。
実は、「排水トラップ内部」と同じ状況が、私たちのとても身近にあるのをご存知ですか?
そうです、私たちの『お口の中』です!『お口の中』と『排水口の中』を比べるなんて、失礼だ!と感じられるかもしれませんね。
でも、実際に、細菌(バイ菌)の種類は、当然違いますが、『お口の中』も、ジメジメして、栄養満点ですから、細菌(バイ菌)にとって、パラダイス(楽園)!なのです。
では、あまり乗り気のしない、キッチンや浴室の「排水口の中」のお掃除ですが、皆様、どうやっておられますか?
「キッチンハイター」や「バスマジックリン」を振りかけるだけで、ピカピカになるでしょうか?
残念ながら、細菌(バイ菌)は、もの凄くしぶといので、洗剤だけでは、剥がれ落ちてはくれませんね。
だから、ブラシやスポンジ等で、狭くて複雑な「排水トラップ内部」をゴシゴシしなければキレイになりません。
お掃除が面倒臭くなる瞬間!ですね。
なぜ、洗剤だけでは、細菌(バイ菌)は、剥がれ落ちないのでしょうか?
実は、『お口の中』や『排水口の中』の細菌(バイ菌)は、多量のヌメヌメ汚れ(菌体外多糖)の中に潜んでいます。
つまり、分厚い防護服・防護壁の中に隠れて、涼しい顔で悪事を働いている状態なのです。
ですから、まず、分厚い防護服・防護壁を破壊しないと、内部に隠れた細菌(バイ菌)には、せっかくの薬剤(抗菌剤・殺菌剤)も効き目がありません。
むしろ、『抗菌剤(抗生物質)』を頻繁に使用するのは、無駄であるばかりか、【薬剤耐性菌】を増やす、危険な行為ですらあるのです。
そこで登場するのが、ブラシやスポンジ等での、軽いゴシゴシ洗いです。
非常に古典的に感じますが、細菌(バイ菌)のヌメヌメ汚れ、すなわち、分厚い防護服・防護壁を破壊!するには、最も安全・安価・効果的な方法です。
例えば、「自動車」が発明されて100年以上経ちますが、フロントガラスの汚れ落とし装置として、「ゴムのワイパー」以上のものは、未だに実用化されていませんね。
「高層ビルの窓ふき掃除」も、未だに、人が「ゴムのワイパー」を使って、キレイにしています。
つまり、お口の中のヌメヌメ汚れをキレイにするのにも、デンタルフロス・歯間ブラシ・歯ブラシ等による、軽いゴシゴシ洗いが、面倒くさくても、絶対必要になるのです。
ところで、勘の鋭い方は、【カビキラー】はどうなの?「楽してキレイ」になるのでは?と思われているかもしれませんね。
【カビキラー】の主成分である、次亜塩素酸ナトリウムと水酸化ナトリウムは、強アルカリの劇薬!です。
塩素ガス発生!の問題もありますが、皮膚・粘膜・歯肉に使用すると、細菌(バイ菌)が死滅する前に、取り返しのつかない結果を招きます。
では、「水流」や「エアー」はどうなの?「楽してキレイ」になるのでは?とコマーシャルに洗脳された方がいらっしゃるかもしれませんね。
試しに、排水口に、蛇口やシャワーから、「水量最大!」の放水をしてみてください。
どうでしたか?排水口はピカピカになりましたか?
生死をかけ必死にしがみついている細菌(バイ菌)は、水流のみで剝がされるほど、ヤワではありません。生き物として、人類より何万倍も大先輩ですから。
「エアー」に関しては、「ヘアドライヤー」の風量最大で、同様に試しても良いですが、結果は目に見えていますね。
繰り返しますが、やはり、お口の中のヌメヌメ汚れをキレイにするのにも、デンタルフロス・歯間ブラシ・歯ブラシ等による、軽いゴシゴシ洗いが、面倒くさくても、絶対必要になるのですね。
ちなみに、「デンタルリンス」や「デンタルペースト」に含まれた殺菌成分も、ヌメヌメ汚れ(分厚い防護服・防護壁)を破壊!すれば、細菌(バイ菌)に直接作用できて、より効果的になります。
それは、香水やコロンを使用する時、汗だく・ベタベタの体(ボディ)と、シャワーですっきりキレイな体(ボディ)では、どちらがより効果的か?を想像すればご理解いただけると思います。