「ここ数年で歯のすき間が広がって、すきっ歯が悪化してきた」
という方が当院には来院されます。
すきっ歯をきれいにしたいと思って歯科医院に行くと、
ラミネートベニア(約20万円)や
矯正治療(約100万円)をすすめられるのが一般的です。
ところが、治療を受けていったん見た目がきれいになっても、
また歯が開いてきてしまうことがあります。
実は、大人になってからすきっ歯が悪化するのは、
およそ9割が歯周病が原因です。
歯ぐきの奥深くに棲みついた歯周病菌が歯の土台を弱らせて
歯を広げてしまうので、歯周病菌の棲家(すみか)となる歯石を
きれいに取り除いてからでないと、
せっかくすきっ歯を治しても、またじわじわと広がってきてしまいます。
でも、普通の歯医者さんに行っても、外から見える浅いところの歯石だけ取って、
歯ぐきの深いところの歯石は取ってもらえないことが多いのです。
深い歯石を痛みがないように取ろうと思ったら、
麻酔をしっかりかけるだけで片顎30分、
治療も含めるとトータルで90分くらいかかります。
コスト(医院の収益)を考えると保険では割に合わないので、
そこまでちゃんとやってくれる歯科医院は少ないようです。
(ですから、定期通院していても歯周病が悪化しているケースが非常に多いです。)
当院では、歯ぐきの深いところにたまっている歯石もきれいにしてから、
歯が広がるのを防ぐために固定も兼ねてイレクトボンディングで連結します。
歯が揺れるとすき間にばい菌が入りやすくなるので、
連結して揺れを止めると、それ以降歯周病も悪化しにくくなります。
上の患者様は、約25年前から気になっていた「すきっ歯」が、
近年さらに悪化してきたとのこと。
「歯を削られるのが嫌!」で、当院ホームページを見つけ来院されました。
歯周病の進行が「すきっ歯悪化」の原因だった為、
まず、当院にて『歯周治療』と『咬合治療』を行ないました。
後日、『ダイレクトベニア』 で「すきっ歯」を審美修復すると同時に、
3本を連結固定しました。
歯周病を悪化させないためには、自宅での歯みがきや歯間ブラシ等を使ったお手入れも大事です。
日ごろの ケアもマメに行なっていただいて、
患者様の歯が長持ちすることを願っています。